Blenderで音とオブジェクトを連携させる方法

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Blenderで音とオブジェクトを連携させる方法
本記事ではBlenderで音とオブジェクトを連携させる方法についてご紹介していきたいと思います。

前提知識

本記事の操作に直接関係する前提知識として、アニメーションの基本知識となります。本記事では音とオブジェクトを連携させるためにはアニメーションを行うため、わからないというかたは下記の記事をまずはご覧ください。

また、本記事の操作とは直接関係はありませんが、Blenderで音とオブジェクトを連携させる場合、Blenderで動画を出力する・音を読み込む方法を知っておく必要があります。

そちらも併せて知りたいという方は下記の記事をご覧ください。

音とオブジェクトを連携させる方法

本章では基本的なBlenderで音とオブジェクトを連携させる方法についてご紹介していきたいと思います。

オブジェクト準備

まずはオブジェクト側で準備を行います。

Blenderでオブジェクトにスケールのキーフレームを追加する方法

どのようなオブジェクトでも問題ありませんが、本記事ではわかりやすいよう立方体を用いてご紹介します。

最初に立方体オブジェクトを作成し、その立方体に何かしらのキーフレームを挿入してください。こちらもわかりやすいよう本記事ではスケールのキーフレームを挿入しています。

これで、オブジェクト側の準備は完了となります。次節でこの準備したオブジェクトに音に合わせて変形させていきたいと思います。

キーを音声に合わせて変更

次に前節で作成したオブジェクトと音を連携させていきます。

Blenderのグラフエディター画面でキーフレームを選択している状態

まずはウィンドウの1つをグラフエディターに変更させてください。そして、先ほど作成したオブジェクトのキーフレームのうちどれか1つクリックして選択してください。

この選択されたキーフレームが音によって動く軸となります。本記事では上図のようにZ軸が白く光り選択されていることから分かるように、Z軸に変更させています。

グラフエディターの詳細な使い方を知りたい方は下記の記事をご覧ください。

Blenderのグラフエディターでキーフレームを音声に合わせてベイクする方法

次に上図のようにBlenderのグラフエディター画面上部にある【キー】項目を選択してください。そして出てくる項目の中に【音声をFカーブにベイク】という項目があるため、この項目を選択してください。

【音声をFカーブにベイク】という項目を選択するとファイル選択画面に行きます。ここで、オブジェクトと連携させたい音の選択してください。

Blenderのグラフエディターでキーフレームを音声に合わせてベイクしたときのファイル設定項目

注意点として、音ファイル選択するとき、選択画面の右側に上図のような設定項目が出てきます。ここで、連携させたい音の周波数の域などを設定できるため、自分の作りたいものに合わせて変更してから、Fカーブにベイクしてください。

Fカーブにベイクした後、アニメーションを開始したら音に合わせてオブジェクトが変形していると思います。これで完了となります。

注意点として、この操作だけでは音は鳴りません。そのため、音と一緒にオブジェクトを連動させたい場合は、最初の章でご紹介したBlenderで音と一緒にレンダリングする方法の記事で紹介しているBlenderで音を読み込んでください。

Blenderでオーディオスペクトラムを作りたい場合

前章でBlenderで音とオブジェクトを連携させる方法をご紹介しましたが、どのようなことに使う場合に多いのか考えたとき、基本的にはオーディオスペクトラムだと思います。

そのような時、非常に便利な方法があるため、Blenderでオーディオスペクトラムを作る方法について本章でご紹介していきます。

参考動画&オーディオスペクトラムとは

www.youtube.com

まずオーディオスペクトラムとは何かと思っている方は多いと思いますが、上記の動画のように、音に合わせていくつかの棒等が動くというものです。音楽の動画につけられることが多いものとなっています。

このオーディオスペクトラムを前章でご紹介した方法で作成しようとした場合、棒ごとにカーブをベイクする必要があり、非常に時間がかかる+正確でないものが出来上がります。

次節からはそんなBlenderでオーディオスペクトラムを簡単に作ることができる方法をご紹介します。

アドオン「Bizualizer」の導入方法

github.com

オーディオスペクトラムを作りたい場合、Blenderの無料アドオンである【Bizualizer】を使えば簡単に作ることができます。

そんなBizualizerを導入するためには、まず上記のBizualizerが配布されているGithubページに行ってください。

Blenderの無料アドオン【Bizualizer】のダウンロードページ

上図の位置にあるZipファイルをクリックすることでダウンロードできます。Blender2.8用と書かれていますが、Blender 2.82とBlender 2.9では動作することを確認しました。

Blenderの無料アドオン【Bizualizer】のダウンロードが完了したら、後は通常のアドオンと同じように導入してください。詳細な導入方法は下記の記事になります。

アドオン「Bizualizer」の使い方

Blenderの無料アドオンの【Bizualizer】の実行画面

Bizualizerの使い方として、上図のようにまずはシーン設定画面に行ってください。すると、Bizualizerという項目が追加されていると思います。されていない場合はアドオンの導入に失敗しています。

この一番上にある【Audio Path】で連携させたいサウンドファイルを選択してください。そして、下の方にある【(re)Generate Visualizer】を押すと、処理が開始されます。処理の実行進捗はマウスのところに出てくるので、完了したらオーディオスペクトラムの完成となります。

生成されたオーディオスペクトラムは、1つの線ごとにオブジェクトとなっているため、どこかしらのコレクションで生成することをおすすめします。

このBizualizer項目の中にある様々な設定で生成されるオーディオスペクトラムの出来も変わってきます。その設定項目は下記の通りです。

  • Bar Count:オーディオスペクトラムの線の本数。多ければ処理がその分重くなる
  • Bar Width:オーディオスペクトラムの線の幅
  • 振幅:オーディオスペクトラムの線が動く量
  • 間隔:オーディオスペクトラムの線と線の間の間隔
  • Bar Color:オーディオスペクトラムの線の色。マテリアルで変更可能なので、ここで調整する必要は正直ないと思います。
  • Use Radial:生成されるオーディオスペクトラムを円状にするかのチェック項目
  • 半径:Use Readialにチェックを入れると操作可能になるオーディオスペクトラムの半径の値

Blenderの無料アドオン【Bizualizer】のAlignCameraを使った時のカメラの様子

また【Align Camera】という項目を押すと上図のようにカメラの下にオーディオスペクトラムが来るように自動で調整されるようになっています。

注意点としてカメラが移動するため、カメラ位置をしっかり決めた後に押さないようご注意ください。


本記事の内容は以上となります。

Blenderで音とオブジェクトを連携させる方法と、非常に密接な関係にあるアドオン【Bizualizer】の使い方をご紹介させて頂きました。是非Blenderで音を用いたい場合は参考にしてみてください。

本記事は以上です。お疲れさまでした。