本記事ではBlenderで同じオブジェクトをインスタンス化して利用できる【コレクションインスタンス】という機能をご紹介していきたいと思います。
同じような機能でインスタンス化/リンク複製がありますので、興味ある方は下記の記事も併せてごらんください。
Blender 複製したオブジェクトを一括で編集する方法【インスタンス化/リンク複製】 - TomoGのごちゃまぜ倉庫
コレクションインスタンスを使うメリット
Blenderで複雑な形を多く利用する場合、基本的にはオブジェクトを複製すると思います。複製をした後、形を少し変更したいという場合、通常の複製をした場合だと全て変更する必要があります。
このコレクションインスタンスを利用すれば、元となるオブジェクトを変更すれば複製されたオブジェクト全て変更することが可能になっています。
そのため、コレクションインスタンスは複雑なオブジェクトを多く利用したい場合、非常に便利な機能となっています。
コレクションインスタンスの使い方
ベースとなるオブジェクト作成
コレクションインスタンスを使うためには、まずインスタンスつまり複製するために元となるオブジェクトを作成する必要があります。
本記事では上図のように変な形をしたオブジェクトを複製していきたいと思います。
コレクションを作成・移動
次にコレクションインスタンスはコレクションを複製するため、ベースとなるコレクションを作成しておく必要があります。
上図のようにアウトライナーウィンドウ上部右にあるアイコンを選択すると、新たなコレクションを追加することができます。
このコレクションには複製元であるとわかりやすい名前を付けておいてください。
次に前節で作成したオブジェクトを先ほど作成したコレクションに移動させたいと思います。アウトライナーウィンドウで直接ドラッグ&ドロップでもできます。
しかし、基本的には上図のように3DView上かつオブジェクトモードで、移動させたいオブジェクトを選択した状態で【M】キーを押すと出てくるコレクション移動で、移動先のコレクションを選択するという方法が一般的だと思います。
コレクション移動が完了したら上図のようになると思います。もしなっていない場合は、コレクション移動ができていないため再度試してみてください。
コレクションの設定が完了したら、コレクションの左にあるチェックを外し、シーンコレクションや、複製元以外のコレクションを選択しておいて下さい。
注意点
ベースとなるコレクションの上図の位置にアイコンを押すことで、ベースコレクションを非表示にすることができます。
しかし、この方法でベースのコレクションを非表示にすると、コレクションインスタンスで作成したオブジェクトも非表示になるため、上図の非表示化などはオンにしないでください。
コレクションインスタンスを作成
最後に上図のように3DView上で、通常のメッシュ追加するように、追加項目を開いてください。
すると上図のようにコレクションインスタンスという項目があるので、選択するとコレクション一覧が出てくるので、前節で作成したコレクションを選択してください。
すると初めに作成したオブジェクトが複製されるようになると思います。これでBlenderのコレクションインスタンスの基本的な使い方は完了となります。
実用的な使い方をしたときの疑問点まとめ
前章までではコレクションインスタンスの基本的な利用方法についてご紹介しました。
しかし基本的にはコレクションの中に1つのオブジェクトだけ入れるというのは実用的ではありません。
そのため実用的に利用しようとした場合、コレクションインスタンスはどのように動くのかの疑問点をまとめてご紹介していきたいと思います。
複数のオブジェクトをコレクションに入れた場合
まず初めに複製するコレクションに複数のオブジェクトを入れたらどうなるかについてご紹介します。
複製するコレクションに複数のオブジェクトを入れても、上図のように正常に動作します。
そのため、複雑な複数のオブジェクトを複製したいときにも利用できる非常に便利な機能となっています。
複数のコレクションを含むコレクションをインスタンス化する場合
次に上図のように1つのコレクションの中に複数のコレクションが入っている場合の動作についてご紹介します。
すると上図のように正常にコレクションインスタンス化することができます。
そのため、【机とイス】など個別に使うこともあれば同時に使うものをインスタンス化するとき、新しいコレクションを作り直さなくてもよくなります。
本記事の内容は以上となります。
ボタンや人間、建物など数が多く形を統一したいものを複製したいとき、コレクションインスタンスは非常に便利な機能となっているので、是非利用してみてください。
本記事は以上です。お疲れさまでした。