本記事では、Pythonのライブラリを上手いことインポートできない時の対処法についてまとめていきたいと思います。
本記事ではpipを使ったライブラリのダウンロードを前提にしているため、異なる方法でライブラリをダウンロードしている方はご注意ください。
本記事で想定している問題
本記事で想定している問題は、ライブラリをダウンロードしたはずなのに、ライブラリをインポートするとエラーが出るというものです。
この時の原因として下記が挙げられます。
- import部分のソースコードに問題がある
- ダウンロードしたライブラリが異なる
- ライブラリの参照フォルダとダウンロードしたフォルダが異なる
本記事では、3つ目の原因である「ライブラリの参照フォルダとダウンロードしたフォルダが異なる」場合の対処法に主眼を置いていきます。
また、この原因が起こる理由として、下記の2つが考えられます。
- pipで指定の位置にダウンロードしている
- 複数のpipのバージョンを使用している
筆者はまさに後者の理由で、ライブラリをダウンロードしたはずなのに、インポートするとエラーがでる状態になっていました。
前提となる知識
本記事を見る上での前提知識として、Pythonのライブラリやパッケージがどこに保存されているのかを知っている必要があります。
下記の記事でもご紹介していますが、簡単にご紹介していきます。
【Python】パッケージやモジュールをインポートする時の基本知識まとめ! - TomoGのごちゃまぜ倉庫
基本的に下記のどちらかのパスに、Pythonのライブラリがダウンロードされています。
"・・・\Python\Python(バージョン)\Lib"
"・・・\Python\Python(バージョン)\Lib\site-packages"
筆者の場合は下記であり、たしかデフォルト設定のはずなので同じ人が多いはずです。
"C:\Users\ユーザー名\AppData\Local\Programs\Python\Python(バージョン)\Lib"
対処法1:Pythonのバージョンを指定してライブラリをダウンロード
まず最善の対処法は、使用するPythonのバージョンに合わせてライブラリをダウンロードすることです。
その方法を手順に分けてご紹介していきます。
コマンドプロンプトで現在のバージョン確認
まずはコマンドプロンプトで、現在使用しているPythonのバージョンを確認します。
下記のコマンドをコマンドプロンプトに打ち込んでください。
・python --version
この結果を表示させたまま、次の手順に移っていきます。
開発環境が参照ライブラリを確認
次に開発環境が参照しているライブラリのパスを確認していきます。
上記のプログラムを実行すると、現在ライブラリとして参照しているフォルダが表示されます。
この時、先ほどコマンドプロンプトで確認したバージョンのフォルダがないことを確認してください。
例として下記のようになります。
コマンドプロンプトの結果:Python 3.10
ライブラリ参照のパス:(・・・\Python\Python310\Lib\site-packages)がない
もしある場合は、本記事で想定している問題ではないため、本記事でご紹介している方法では解決しない可能性が高いです。
手っ取り早く、Pythonのバージョンだけ確認したい人は、下記のプログラムを実行させて、コマンドプロンプトのPythonバージョンと異なることを確認してください。
- import sys
- sys.version
バージョン指定でダウンロード
最後に、コマンドプロンプトでPythonのバージョンを指定してライブラリをダウンロードします。
コマンドプロンプトで下記のコマンドを入力してください。
・py -バージョン -m pip install ライブラリ名
これを実行すると、指定のPythonバージョンにライブラリがダウンロードされたと思います。
筆者の場合、下記のように実行させました。
コマンドプロンプト上:Python 3.10
開発環境:Python 3.8
入力コマンド:py -3.8 -m pip install ライブラリ名
対処法2:実行毎に参照フォルダを指定
先ほどの方法でライブラリが参照されない問題は解決できますが、このようなメンドウなことを飛ばして対処できる裏技のようなものが存在します。
それは、プログラムでライブラリ参照フォルダを追加することです。
下記のプログラムで、ライブラリを参照するフォルダを追加することができます。
- import sys
- import pprint
- pprint.pprint(sys.path)
ただしこの手法の場合、開発環境が閉じたらリセットされることが多く、余計な処理を挟むことになるため、可能な限り対処法1の方法を使用することをおすすめします。
参考記事
全体的に参考にしたのは上記の記事です。
上記の記事も参考になります。
確認する方法については、上記の記事を参考にしています。
追加する方法については、上記の記事を参考にしています。
本記事の内容は以上となります。
ライブラリのダウンロードしても使えない問題になってしまった人は、ぜひ本記事を参考に対処してみてください。
本記事は以上です。お疲れさまでした。