今回はBlenderでモデルのレンダリングを行う時、背景として利用することが多い地形を簡単に作ることができる【A.N.T.Landscape】というアドオンを紹介します。
このANT Landcapeは簡単に言えば、地形を自動で生成してくれる便利なアドオンです。
そのため、モデルを作っても背景がなぁ・・・という時は、このANT Landscapeを使うことで、背景の手間を大きく減らすことができます。
A.N.T.Landscapeとは
ANT LandscapeとはBlenderのコミュニティから出ているアドオンの1つで、山、崖、川、惑星までも選択するだけで簡単に地形を生成してくれるといった便利なAddonとなっています。
インストール方法
A.N.T.Landscapeの導入方法として、公式アドオンとなっているため、検索窓に直接入力して探しインストールしてください。
詳細なアドオン導入方法は下記の記事にまとめているため、わからない方はそちらをご覧ください。
Blender 基本的なアドオンの入れ方【初心者向け】 - TomoGのごちゃまぜ倉庫
ANT Landscapeの使い方
次にメインとなるA.T.T.Landscapeの具体的な使い方についてご紹介していきたいと思います。
オブジェクトの追加方法
まずA.N.T.Landscapeで追加されたオブジェクトを追加する方法をご紹介します。
上図のように追加メニューを出し、メッシュの中にLandscapeという項目が出てきます。
このLandscapeという項目を選択すると、A.N.T.Landscapeで追加されたオブジェクトを追加することができます。
地形の変更・調整方法
前節の内容では基本的にA.N.T.Landscapeの1種類の地形しか使えません。そうならないよう地形の変更や調整方法についてご紹介していきたいと思います。
A.N.T.Landscapeのオブジェクトを追加すると上図のようなオペレーターパネルが出現します。
このオペレーターパネルには上図の赤線部分になる【プリセット】と緑線部分の4つの設定項目からなっています。(1つは画像サイズの都合上入り切りませんでした)
緑線の設定項目部分は、選択するとその項目を折りたたむことができるため設定しない箇所は折りたたんでおいたほうが見やすくなります。
次にこの各項目についてご紹介していきたいと思います。
プリセット
まず初めにプリセットですが、上図のように【オペレータープリセット】を選択するとA.N.T.Landscapeで用意されているプリセット一覧を表示することができます。
この中から自分の追加したいプリセットを選択してください。これで大きく地形を変更することができます。
プリセットの一部として、川、湖、惑星、崖、山等、地形としてすぐに利用できるものが非常に多くなっています。
Main Settings
次に上図のような項目からなる【Main Settings】の設定内容について上からご紹介していきたいと思います。
まずMain Settingsのすぐに下にある3つの項目ですが、左は3Dカーソルの位置を、真ん中はスムーズのかけるかどうか、右はメッシュを三角面にするかどうかの設定となります。
次にその下にある【球】という項目は平面に用意されている地形を球の形に変更する項目です。
【名前】についてはオブジェクト名の設定、【マテリアル】はマテリアルの設定を行う項目ですが、ここで行う必要はほぼありません。
次に【Subdivitions X/Y】ですが、解像度となります。数値を上げるとより綺麗な地形になりますが、その分頂点数は大きくなるためご注意ください。
最後に【Mesh Size X/Y】ですが、メッシュの大きさとなっています。単純にスケールを大きくしたものではなく、山の個数を増やしたい場合は連峰を作りたい場合はこちらの数値を上げてください。
Noise Settings
次にNoise Settingsの項目ですが、こちらはプリセットによって必要となる設定項目となります。
一番わかりやすいのはプリセットの【Tech Effect】で機械に見立てた溝が、このNoise Settingsの項目によって変更されます。
ただ、こちらの項目正直なところ筆者もよくわかっていないため、自分で実際に試してみてください。
Displacement Settings
次にDisplacement Settingの項目ですが、こちらも関係のあるプリセットと関係のないプリセットに分かれています。
一番わかりやすいのは【Cliff】で崖の位置や高さを変更することができるようになっています。
こちらも実際に自分で試して動かしたほうがわかりやすいため説明は割愛します。
Water Plane
最後にWater Planeの設定項目ですが、こちらは水のあるプリセットにのみ使える設定項目となります。
【マテリアル】は水のマテリアルを設定しますが、こちらもここで設定する必要性は薄いと思います。
【レベル】という設定項目ですが、こちらは数値を変更しても何も変わらないため初期のままでいいのではないかと思います。
試しに使ってみた
この背景とメインの被写体は全て、このANT Landscapeで作られた地形を使用して作っています。
モデル体は、このANT Landscapeで地形を球体にして、2つのマテリアルを割り合てただけです。
Blender 簡単に複数のマテリアルの割り当て方法【初心者向け】
背景は、ANT Landscapeで作った2枚のメッシュに、隙間ができないないよう移動させたくらいで他は何もいじっていません。
このANT Landscapeというアドオンは、1回の地形生成で生成される頂点数はほとんど10万以下となっています。そのため、結構気軽に使えるアドオンではないかと思います。
今回紹介した地形以外にもまだまだたくさんの地形プリセットがあります。
全ては紹介できませんでしたが、背景に困ってい人や、地形の参考を見たい方等、用途は多いと思うので、一度このANT Landscapeを試してみることをオススメします。
今回の記事はこれで終了となります。お疲れ様でした。